2013年9月16日月曜日

胸部の筋

胸部の筋
浅胸筋
大胸筋
上肢の運動
小胸筋
鎖骨下筋
前鋸筋
深胸筋
外肋間筋
肋骨の運動(呼吸)
内肋間筋
肋下筋
胸横筋
肋骨挙筋
横隔膜
呼吸運動




・浅胸筋
起始
停止
支配神経
作用
大胸筋
鎖骨、胸骨
肋軟骨、腹直筋鞘
上腕骨大結節稜
上部:内側胸筋神経
下部:外側胸筋神経
上腕の屈曲、内転、
内旋、呼吸補助
小胸筋
2-5肋骨
烏口突起
肩甲骨の外転、下方回旋、
引き下げ、呼吸補助
鎖骨下筋
1肋骨
鎖骨
鎖骨下筋神経
胸鎖関節の保護
(鎖骨の引き下げ)
前鋸筋
1-9肋骨
肩甲骨内側縁
長胸神経
肩甲骨の外転、上方回旋
備考
・浅胸筋の支配神経は腕神経叢
・小胸筋、前鋸筋は拮抗筋


・深胸筋
起始
停止
支配神経
作用
外肋間筋
上位の肋骨
下位の肋骨
肋間神経
(胸神経の枝)
下位の肋骨を引き上げる(吸気
内肋間筋
下位の肋骨を引き下げる(呼気
肋下筋
内肋間筋の後ろ
1-2上位の肋骨
上位の肋骨を引き下げる(呼気
胸横筋
胸骨の剣状突起
2-6肋軟骨
肋骨を引き下げる(呼気
肋骨挙筋
7頚椎
1-11胸椎
下位か
1つ下位の肋骨
8頚神経
胸神経
肋間神経?
下位の肋骨を引き上げる(吸気


・横隔膜
起始
停止
支配神経
作用
横隔膜
腰椎部
1-4腰椎椎体
12肋骨先端
腱中心
横隔神経
(頚神経叢の枝)
胸腔の拡張、収縮
肋骨部
12肋軟骨内面
胸骨部
剣状突起後面の
腹直筋鞘
備考
大静脈孔
横隔神経、下大動脈
食道裂孔
食道、迷走神経
大動脈裂孔
胸管(リンパ管)、下行大動脈



頚部の筋

頸部の筋
浅頚筋
広頚筋
深頚筋
外側頚筋
胸鎖乳突筋
前頚筋
舌骨上筋群
舌骨下筋群
後頚筋
椎前筋群
斜角筋群


・浅頚筋
広頚筋
支配神経
顔面神経
起始停止
下顎下縁から鎖骨を超えて皮膚へ
作用
下唇、口角を下外方へ引く
前頚部皮膚の緊張
備考
皮筋


・深頚筋
外側頚筋
胸鎖乳突筋
支配神経
1.副神経(運動)
2.頚神経(知覚)
起始
胸骨、鎖骨
停止
乳様突起(側頭骨)
作用
1.片側で働くとオトガイを反対方向へ回旋
2.両側で働くと頭部の後屈(肩をすくめる)
3.頭部固定時で両側働くと頭部を前屈(背臥位で枕から頭を持ち上げる)


・前頚筋
舌骨上筋群


支配神経
筋の走行
顎二腹筋
前腹
下顎神経
下顎骨下縁 - 舌骨(筋滑車) - 乳様突起(側頭骨)
後腹
顔面神経
茎突舌骨筋
顔面神経
舌骨大角 - 茎状突起(側頭骨)
顎舌骨筋
下顎神経
舌骨体 - 顎舌骨筋腺(下顎骨)
オトガイ舌骨筋
舌下神経
舌骨体 - オトガイ棘(下顎骨)
作用
下顎の下制
嚥下時 舌骨挙上
備考
・支配神経は停止する骨で変わる


舌骨下筋群

支配神経
筋の走行
胸骨舌骨筋
頚神経叢
舌下神経
胸骨・鎖骨 - 舌骨体
肩甲舌骨筋
肩甲骨 - 頚動脈鞘
胸骨甲状筋
胸骨 - 甲状軟骨
甲状舌骨筋
甲状軟骨 - 舌骨大角
作用
上筋群と同時に働くと舌骨固定
舌骨下制


後頚筋群
椎前筋群

起始停止
神経支配
片側作用
両側作用
頭長筋
後頭骨 - 
頚椎横突起
頚神経叢の枝
頭部を同側に曲げる
頚部・頭部の前屈
頚長筋
頚神経叢
腕神経叢の枝
前頭直筋
12頚神経の前枝
外側頭直筋
頭部を起立させる
斜角筋群

起始停止
神経支配
鎖骨固定時作用
肋骨非固定時作用
前斜角筋
頚椎横突起
- 1肋骨
-
両側:頸部の前屈
片側:頚椎の傾斜
肋骨挙上(胸郭拡大)
呼吸筋補助
中斜角筋
-
後斜角筋
頚椎横突起
- 2肋骨
-
斜角筋隙
・前斜角筋と中斜角筋の間隙
鎖骨下動脈、腕神経叢を通す


頚部における三角
前頚三角
胸鎖乳突筋、正中線、下顎下縁
オトガイ三角
左右顎二腹筋前腹、舌骨

頸動脈三角
顎二腹筋後腹、胸鎖乳突筋、
総頚動脈
顎下三角
下顎下縁、顎二腹筋前腹・後腹、顎下腺

筋三角
胸鎖乳突筋、正中線、肩甲舌骨筋



頭部の筋

頭部の筋
浅頭筋(表情筋)
・皮膚に近い所に位置
皮筋:顔面の骨から起こり皮膚で停止 ⇛ 皮膚を動かす ⇛ 表情をつくる
顔面神経支配(第7脳神経)
深頭筋(咀嚼筋)
・骨に近い所に位置
下顎骨の挙上、前後運動、咀嚼動作
下顎神経支配(三叉神経(第5脳神経)の第3枝)


表情筋
後頭前頭筋
帽状腱膜を挟んで前後に前頭筋(額に横皺をつくる)と後頭筋がある
眼輪筋
目の周りに輪状に位置
皺眉筋
眉間に縦皺をつくる
鼻根筋


眉毛下制筋
眉を内下方に引く
鼻筋
鼻孔を拡げる
口輪筋
口の周りに輪状に位置し口を閉じる
上唇挙筋
上唇、口角を引き上げる
大頬骨筋
上唇、口角を引き上げる
小頬骨筋
鼻唇溝をつくる
口角挙筋
上唇、口角を引き上げる
笑筋
エクボをつくる
口角下制筋
への字口を作る
下唇下制筋
下唇を下方に引く
頬筋
頬を緊張させる


顔面神経麻痺
特徴
・顔面神経の障害により起こる表情筋のマヒ
一般的に片側で起こる
原因
寒冷刺激、ストレス、ヘルペスウィルス感染、外傷など
症状
ベル麻痺
表情筋のマヒのみで痛みを伴わない
ハント症候群
耳の後ろで痛みを伴う(ウィルス感染)


咀嚼筋
起始
停止
支配神経
作用

側頭筋
側頭鱗
筋突起
下顎神経
(三叉神経の
3枝)
下顎骨の挙上
後方移動
触診可
咬筋
頬骨弓
下顎骨外面
下顎骨の挙上
触診可
内側翼突筋
翼状突起
下顎骨内面
下顎骨の挙上
触診不可
外側翼突筋
翼状突起
下顎頚
前方移動
触診不可
備考
・外側翼突筋だけが下顎骨の挙上をしない



2013年9月15日日曜日

関節の損傷3

G.脱臼

1.定義
関節を構成している関節端が解剖学的状態から完全又は不完全に転位して関節面の生理的相対関係が失われている状態

2.発生頻度
・部位によって異なるが年齢、性別によっても差異がある
青壮年男子、特にスポーツ選手、肉体労働者に多発
顎関節脱臼を覗いて男性は女性の4~5倍
小児と高齢者に少ない(脱臼が起こらず骨折が起きる)

3.脱臼の分類
関節の性状による分類
脱臼の程度による分類
関節面相互の位置による分類
脱臼数による分類
脱臼部と創部との交通の有無による分類
外力の働いた部位による分類
脱臼の時期による分類
脱臼の経過による分類
脱臼の頻度と機序による分類

a.関節の性状による分類
外傷性脱臼
正常な関節に外力が働いて生理的範囲以上の運動が強制され、関節端の一方が関節包を損傷してその損傷部から関節包外に出たもの
・急性が殆ど
・使いすぎなど亜急性にはっせいするものもある
 ⇛ 外力が繰り返し作用し、関節を固定する筋、靭帯、関節包が弛緩伸長して脱臼するもので野球の投手に見られる
病的脱臼
関節に基礎的疾患があって外力なしあるいは正常な関節なら脱臼が起こり得ないような僅かな外力によって発生するもの
関節包の断裂はない
麻痺性脱臼
関節を制御する筋の麻痺により関節を固定する筋、靭帯関節包が伸長して脱臼する
片麻痺患者の肩関節不全脱臼など
拡張性脱臼
関節の急性又は慢性炎症により関節内に炎症滲出物が多量に貯留したため関節包が伸長して脱臼
急性化膿性股関節炎、股関節結核など
破壊性脱臼
関節包や関節体の破壊によって脱臼
関節リウマチによる手指の脱臼変形


b.脱臼の程度による分類
完全脱臼
一方の関節面が他方の関節面に対し完全に脱臼し両者間に全く対立がないもの
不完全脱臼
関節面が部分的な接触を残して不完全に転位したもの

c.関節相互の位置による分類
・近位関節面に対する遠位関節面の位置によって分類
肩鎖関節は鎖骨外端の位置で状態を表現
脊柱の上位にある脊柱の位置で状態を表現
前方脱臼
近位関節面に対して遠位関節面が前方へ転位したもの
後方脱臼
近位関節面に対して遠位関節面が後方へ転位したもの
手掌では踵足脱臼と背側脱臼、側部では背側脱臼と底側脱臼と表現
上方脱臼
近位関節面に対して遠位関節面が上方へ転位したもの
下方脱臼
近位関節面に対して遠位関節面が下方へ転位したもの
内側脱臼
近位関節面に対して遠位関節面が正中面方向へ転位したもの
外側脱臼
近位関節面に対して遠位関節面が正中面より遠ざかる方向へ転位したもの
中心性脱臼
(内方脱臼)
大腿骨頭が寛骨臼窩を破壊して骨盤腔に陥入する脱臼骨折

d.脱臼数による分類
単数脱臼(単発脱臼)
1ヶ所の関節で脱臼
複数脱臼(二重脱臼)
1本の骨の中枢と末梢の2ヶ所の関節で脱臼したもの
(鎖骨の肩鎖関節脱臼と胸鎖関節の同時脱臼など)
多発脱臼
複数の骨で2ヶ所以上の関節が同時に脱臼

e.脱臼部と創部との交通の有無による分類
閉鎖性脱臼(単純脱臼)
脱臼部の被覆軟部組織損傷を伴わないもの(皮下脱臼
開放性脱臼(複雑脱臼)
被覆軟部組織の損傷によって関節腔が創部と交通しているもの

f.外力の働いた部位による分類
直達性脱臼
・外力が直接間接に働きその部位で脱臼したもの
・比較的少ないが、膝関節、足関節、リスフラン関節、手関節などに発生
・外力の加わった反対側の関節包が破れて外力の持続するままに骨頭がそこから逸脱する
 ⇛ 関節突起などの骨折を伴いやすい
介達性脱臼
・外力が他の部位に誘導されて離れた関節で脱臼するもの
ほとんどの外傷性脱臼は介達外力によって発生
・正常範囲を超える運動が強制されたり、突然に異常運動が強制された場合に関節窩縁、骨突起、関節包および靭帯が視点となって骨頭が槓桿作用(テコの原理)によって一定の方向に脱臼する

g.脱臼の時期による分類
先天性脱臼
・関節形成時期の発育欠陥などで先天性に発生
・股関節に多く発育性股関節脱臼(先天性股関節脱臼)と称される
後天性脱臼
出産後、外傷や疾病などの原因によって発生するもの

h.脱臼の経過による分類
新鮮脱臼
脱臼を起こしてから数日以内のもの
陳旧性脱臼
数週間経過したものでほとんどが徒手整復不能である

i.脱臼の頻度と機序による分類
反復性脱臼
外傷性に続発するもので多くは初回治療の中止など固定期間の不足、脱臼を阻止する骨突起の骨折、筋・腱付着部の裂離骨折などのため、軽微な外力や筋力などによって繰り返すもの
肩関節、顎関節などに多発
外傷あり
習慣性脱臼
明らかな外傷の既往がなく、骨、軟骨の発育障害、関節の弛緩などの素因のある患者が、軽微な外力などによって続発するもの
外傷なし
随意性脱臼
・本人の意志による筋力によって脱臼を起こし又原位置に復すことができるもの

4.脱臼の症状
a.一般外傷症状
疼痛
・自発痛で圧迫感のある持続性疼痛
骨折時の痛みほど激しくない
腫脹及び関節血腫
腫脹は骨折の様に早急に現れず著明ではない
・脱臼時に空虚になった関節腔内で関節血腫が生じ皮下出血斑を伴う
機能障害
患肢は一定の位置に固定(弾発性固定)

b.脱臼の固有症状
弾発性固定
(弾発性抵抗)
他動的に運動を試みると弾力性の抵抗を覚えある程度は可動できるが、
力を緩めると再び戻ってしまう
関節部の変形
関節軸の変化
骨頭の方向に転位
脱臼関節自体の変形
それぞれの関節に応じた特有の変形が出現
脱臼肢の長さの変化
脱臼した骨頭の位置により脱臼肢が延長、短縮して見える
関節腔の空虚及び
骨頭の位置異常
骨頭が逸脱したために関節腔は空虚となり陥凹を触知
そのため他部位に脱臼した骨頭を触れる

5.脱臼の合併症
骨折
・骨折を伴う脱臼を脱臼骨折という
・整復が困難であり治療日数も長くなる
脱臼から先に整復
血管及び神経の損傷
脊椎脱臼では重篤な脊髄損傷を起こす
・その他の脱臼では神経、血管を圧迫し患肢の神経マヒ血行阻害を起こす
軟部組織の損傷
開放性脱臼
細菌感染により化膿する危険性を伴う
関節包の損傷
顎関節脱臼、股関節中心性脱臼などを除き必発
靭帯及び腱損傷
軟部組織の損傷中最も多い
その他
筋、筋膜、関節軟骨、関節唇などの損傷が起こりうる

6.脱臼の整復障害
a.関節包による整復路の閉鎖(ボタン穴機構)
 ・脱臼した関節端が関節包の裂孔で絞扼されて徒手整復できない場合がある
  ⇛関節包を破って骨頭が嵌る
 ・逸脱した骨頭と頸部の差が大きい股関節脱臼に多い
b.掌側板又は種子骨の嵌入
 ・第1中手指節関節の脱臼にしばしば見られ関節に嵌入して整復不能な状態となる
 ・他の関節では稀である
c.筋腱、骨片による整復路の閉鎖
 ・第2指中手指節関節(MP関節)背側脱臼時、筋や腱などがつくる井桁状の構造内へ中手骨頭が嵌る場合
 ・肘関節脱臼に合併した上腕骨内側上顆骨折の骨片が関節内に嵌る場合がある
d.整復に際して支点となるべき小粒の骨片による欠損
 ・肩関節脱臼時の上腕骨近位端骨折など
e.筋並びに補強靭帯及び関節包の緊張
 ・各関節の脱臼において、強い筋緊張が整復障害の要因になりうる
f.陳旧性脱臼
 ・モンテギア骨折時の橈骨頭脱臼の見逃しなどがある


2013年9月1日日曜日

水の衛生

水の衛生

上水
法律
水道法
水質基準
硝酸態窒素
有機物汚染の指標
亜硝酸態窒素
大腸菌
病原菌による汚染の指標
検出されてはダメ
処理
浄水
沈殿
ろ過
消毒
塩素による消毒
遊離残留塩素 0.1/mg/l (ppm)
結合残留塩素 0.4/mg/l (ppm)
その他
上水道普及率 97.5
発がん物質 トリハロメタン (水道水中の有機物と塩素が反応j

下水
法律
環境基本法
処理
下水処理
(終末処理)
1.予備処理(一次処理)
2.本処理(二次処理)
活性汚泥法
好気性微生物を利用
嫌気性処理
合成処理浄化槽
処理後の水
検査
生物化学的酸素要求量(BOD
有機物汚染(大) ↑
化学的酸素要求量(COD
水の汚れ(大) ↑
浮遊物質(SS
水の濁り(大) ↑
溶存酸素(DC
有機物(多) ↓
その他
下水道普及率 72.7 先進国では低い